監修医 元ハーバード大学准教授 麻布医院 院長 髙橋弘
ゴマのセサミン、たまねぎのケルセチン、キャベツのイソチオシアネート類といった植物が作り出す天然の機能性成分の総称です。
ファイトケミカルには大きく7種類の作用があり、活性酸素という細胞をサビさせる物質を減らす抗酸化作用や血液サラサラ作用があります。
歳を重ねるごとに、肌だけでなく血管、骨、脳といった体の中でも老化は進んでいきます。この老化防止作用は骨を丈夫にしたり脳の記憶力を高める働きがあります。
今回、ファイトケミカル第一人者 元ハーバード大学准教授 麻布医院 院長 髙橋弘先生に、動脈硬化を予防するオススメのファイトケミカルを紹介してもらいます。
動脈硬化は、血液中の悪玉(LDL)コレステロールが活性酸素と呼ばれる細胞をサビさせる物質の影響を受けることで、コレステロールの塊(プラーク)や血の塊(血栓)を作る原因となり、血管内を狭くしてしまいます。
動脈硬化が悪化すると、血栓が全身を回って脳や心臓などの細い血管を詰まらせ脳梗塞や心筋梗塞を起こしたり、硬くなった血管が突然破れ脳出血やくも膜下出血などの原因になります。
現代病ともいわれる生活習慣病が気になる方は動脈硬化が進んでいるかもしれません。
動脈硬化が進むことで、脳卒中や心筋梗塞といった多くの日本人が命を落とす疾患を引き起こします。心疾患・脳血管疾患は原因の動脈硬化を予防していないと、いま自覚症状がない人でも突然発症し、半身マヒの可能性もあるとても危険な病気です。
野菜や果物に含まれるファイトケミカルの中でも抗酸化作用と血液サラサラ作用が強いものを両方摂ることで、動脈硬化の進展を抑えるだけでなく、脳卒中や心筋梗塞といった重大な病気の予防まで期待できます。